「ストーリー性のある噂話を作り、宮沢賢治に関わりのある人々が住む町へ持ち込んだ都会生活経験者」とは一体何者なのでしょうか。具体的な人物像を整理すると以下の通りになります。
- 都会生活を経験している
- 噂話にストーリー性を持たせる創作能力がある
- 羅須地人協会と賢治の関係者が住む町を行き来する機会がある
- 賢治だけでなく、賢治の関係者ともある程度面識と信頼関係がある

「都会生活経験者で創作能力がある」という点だけでだいぶ対象が絞られてくるな。「露さんの愚行」を村の外で話した高橋慶吾も疑わしくはあるんだけど、彼が話す内容は「単純な構成に単純な尾ひれを付けただけ」なんだよね。
また、高橋はその人柄からあまり人望がないことも明らかになっています。そのような人物が「人を貶める噂話」をしたとしても、良くて話半分に聞かれて終わるでしょう。現に座談会でも、参加者のCさんとMさんは高橋の「露さんの愚行とそれに振り回される賢治の話」を適当に流すような対応をしています。
それから重大なことが1点あります。数々の悪評系文献に必ず書かれているのに、高橋の話す「露さんの悪評」には全く出てこない出来事があるのですが…。

はい、それは私が「悪評の「元ネタ」」で口にしました。高橋は「露さんが賢治を中傷して歩いた」という話だけはしていないのです。これだけは別の人物が創作したということになりますね。
「その人物」とは誰か、何となく思い当たりはしますが、きちんとした証拠がないので名前を挙げるのは遠慮いたします。

私もある人物が即座に頭に浮かびました。多分管理人が考えた人物と同じだと思います…が、管理人同様名前を挙げるのは遠慮いたします。その人物…仮にX氏として、X氏は何故こんなことをしたんでしょうか。これも何となく予想はつくけど…。
「ストーリー性のある噂話を作り賢治に関わりを持つ人々が住む町へ持ち込んだ都会生活経験者」であるX氏が行ったことは、「露さんを完全な悪者にする」ことを意図しています。
その理由はいくら考えても「羅須地人協会活動失敗の言い訳や賢治聖人化のため」としか考えられません。
羅須地人協会の活動は2年ほどという短いものでしたが、その理由は「賢治が重い病を患ったから」。しかしこれは表向きのもので、それ以外にも色々あった可能性があります。
賢治の農業への考え方や協会の活動は大部分の農民の実情と大きくかけ離れていたものでした。周囲の農民から「金持ちの息子が道楽で農業をやっている」と思われても仕方ない部分があったのです。それについていけず協会から離れていった人は決して少なくなかったと思います。
それに加えて「協会の活動が公安に良からぬものと疑われた」ということもあり、早急に活動を畳まなければならなかったようです。

ああ、そうか…そういう時代だったもんね。でもこれだと「農民のことを思い自分を犠牲にして働いた聖人賢治の活動とその終焉」としてはかなりカッコ悪い。だから羅須地人協会の活動がうまくいかなかった理由を「賢治のせいではない事」にしようとしたんだろうね。
賢治のもとに出入りしていたという事実がある女性=露さんは、そんな「企み」に利用するにはちょうどいい存在です。いざとなったら「火のないところに煙は立たない」という言葉を盾にして逃げることもできるのですから。

X氏は本気で露さんのことを「便利な人形」くらいに考えていたんだろうな…。まぁ、ここまで言ったことは私と管理人の想像に過ぎず、真相はX氏の心を覗かない限り分かりませんけどね。
