当ブログで「悪評系」としている宮沢賢治の知己もしくは賢治研究家は以下の人々です(50音順・敬称略)
小倉豊文・儀府成一・関徳弥・高橋慶吾・森荘已池

私は森荘已池文献だけ読んだことがあるよ。関徳弥もよく見るお名前だけど、文献は読んだことがないや。そういえば前記事で言っていた「(真偽は別として)高瀬露さんに会ったことがある悪評系の人物」って誰なの?
「露さんに会ったことがある人物」は以下の3人です(真偽とともに交流の有無も別とする)
- 羅須地人協会活動中の賢治に露さんを紹介したという高橋慶吾
- 妻と露さんが女学校の同級生という関徳弥
- 下根子桜の宮沢家別宅へ向かう途上で露さんとすれ違ったという森荘已池

森荘已池は賢治の知己で賢治に関する書籍もたくさん著している、いわば賢治研究の「重鎮」みたいな存在だよね。賢治との交流をもとにしての内容だから信頼性が高いんだよね。関徳弥も賢治の親戚ということは知ってる。高橋慶吾は賢治の弟子…みたいな人だよね?
高橋慶吾は羅須地人協会の活動をしていた頃の賢治をよく訪ねていた若者の一人で、露さんとも花巻キリスト教会の縁で知り合いでした。彼は賢治没後に賢治のもとに集まっていた仲間たちとの座談会で「露さんと賢治のトラブル」を話題に上げ、それが関連書籍に収録されたことで賢治愛好家たちに広まっていったのです。

ああなるほど、高橋慶吾はいわゆる「元ネタ」的な人なんだね。でもこの人って賢治の評伝本とか出してたかな…?
先述の5人のうち、髙橋慶吾以外が賢治の評伝本・研究本を出しています。そのうち「賢治と露さんの騒動」に関して「自分が実際に接した」風に記述しているのは儀府成一・関徳弥・森荘已池、さらにそのうちで記述量が多いのは儀府成一・森荘已池です。
表題の「悪評系2大文献」というのは儀府・森両氏の文献を指しています。

このブログだけの呼び方ですので、ご承知おきくださいますようお願いします。
次回から以下の逸話を除いた「悪評系2大文献」に関して意見や感想を述べたいと思います。
- 露さんの「頻繁な訪問」
- 「ライスカレー」事件
- 「露さんが賢治を中傷して歩いた」という話
上記3件はまた別カテゴリーで取り上げてまいります。

儀府文献は私はほぼ初見だから、まずは読んだことがある森文献からやっていきましょう。実は引っかかる記述があるんだよね。

