『獅子が釣鐘の声でどなりました。
「何といふお前たちは思ひやりのないやつらだ。
ずゐぶんこれはひどいことだぞ。
黒猫、おい。お前ももう少し賢こさうなもんだが
こんなことがわからないではあんまり情ない。
もう戸籍だの事務所だのやめて了へ。まだお前たちには早いのだ。
やめてしまへ。えい。解散を命ずる。」
釜猫はほんたうにかあいさうです。
それから三毛猫もほんたうにかあいさうです。
虎猫も実に気の毒です。
白猫も大へんあはれです。
事務所の黒猫もほんたうにかあいさうです。
立派な頭を有った獅子も実に気の毒です。
みんなあはれです。かあいさうです。
かあいさう、かあいさう。』
(宮沢賢治 「猫の事務所」初期形より)
宮沢賢治の作家研究に関する書籍で時々目にする「高瀬露」という名前。
彼女は「賢治に一方的な思いを抱き、現在で言うところのストーカー行為に近い行いをして恋心を押しつけ、思いが破れれば賢治の中傷をして歩いた」と伝えられています。
しかし、その話はよく見てみると矛盾する部分や状況的に不可能である部分が多々あることが分かってきます。
「もしかすると宮沢賢治研究界は、長きにわたって何の非もない一人の女性に”悪女”の汚名を着せていたのではないのだろうか…?」
当サイトは、これまで流布されてきた宮沢賢治と高瀬露さんの関係及び高瀬露さんの悪評や、それが今も黙認されている現状その他に対する管理人・詰草あきか(tsumekusa)の考察や感想、意見などを綴り、読者の皆さまにもお考え頂くために設立いたしました。
まずは、当サイトの原型であるgooブログ版「「猫の事務所」調査書」(2005年5月6日〜2008年11月20日)とFC2ブログで運営していた「tsuMemo」(2021年2月1日〜2024年2月6日)で書いた記事の書き直しを主に掲載して参ります。
更新は2週間に1記事のペースを基本とし、なるべく客観的な記述を心がけますが、状況により更新が遅れること・記述に至らない部分が多々ありますことをご容赦下さい。
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