
「宮沢賢治に追っかけがいた」みたいな話はよく聞く。
どうもそれはガセネタに近いものという話も時々聞く。
どっちが本当なのかはひとまず置いとくとして…。
管理人がこの話を知ったきっかけは何だったの?
私がこの話を知ったのは小学六年生の時でした。
当時は日本史に熱中していて、学校の図書室や祖父の書棚にある関連書籍を手当たり次第に読んでいました。
ある日学校の図書室で出会ったのが「学習まんが物語 人物日本の歴史」(国際情報社)という書籍。
90ページ弱程度の本3冊組みで1巻という形で、全15巻+別巻。
基本的に1冊でひとりを描くという形式の学習漫画です。

(上掲画像は2003年頃にヤフオクで購入したもの・欠番あり)
当然のようにこの書籍に強く惹きつけられ、片っ端から借りて読み倒していました。
やがて手を伸ばすことになったのは15巻、収録されている人物は原敬・宮沢賢治・吉田茂。
「15巻44・宮沢賢治」はこちらです。


表紙、随分壮大な雰囲気だな。さすが賢治って感じだ。
内容もなかなかドラマチックに描かれていました。特に妹・トシとの別れのシーンは思わずこちらも涙ぐむほど。
なので、単純な子供だった私はあっさりと「賢治は崇高な人物」と思い込んだのでした。

小学生向けの伝記漫画ってそういうものだしな。
さてこの書籍、巻末に各人物に関する豆知識が4つ、カットつきで掲載されています。
賢治に関する豆知識として掲載されていた話題の一つがこれでした。


「農民に自分をささげた賢治は女性の愛を受け入れなかった」か。
カットに描かれている「件の女性」がギャグやコメディに出てくる「お騒がせ姉さん」そのままってイメージだなw
管理人はこの話を読んでどう思ったの?
当時は「賢治みたいな立派な人に、追っかけみたいな女の人が現れても別に不思議ではない」程度にしか考えず、その話はそのまま記憶の片隅に追いやられました。
それから十数年を経た2003(平成15)年春、私の中で「宮沢賢治ブーム」が巻き起こりました。
そのきっかけは当時プレイしていたあるゲームの場面が「賢治の童話っぽい」と感じたことで、それから賢治の童話や詩をじっくり読んでみたいという気持ちが湧いてきたのです。

なお、その場面は「賢治の童話っぽいと感じるかどうかは個人差がある」と考えられますので、ゲームタイトルの公表は控えさせて頂きます。
様々な作品を読んでいるうちに賢治という人物そのものにも強い興味を抱くようになり、上掲の伝記漫画を始めとする児童向けの伝記本から作家評論本まで、賢治の名が付いていれば何でも手に取っていました。
それらを通じて「お騒がせな女性教師」の話に再会したのです。

